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Platonic Love~40.

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40.







離婚届と小切手を見つめていた彼女は俺に視線を移す
「私たちの邪魔しないで」
射るような視線は変わらない
「聞いただろ?···記憶の戻っていないチャンミンも離婚を望んでる」
キュヒョンが彼女に話す
「チャンミン···」
彼女は目に涙を溜めながらチャンミンを呼んだ
「私の傍にいて···」
チャンミンはしばらく黙ったままだったが
「ごめん···」
そう呟くと彼女を見つめ
「貴女との未来が僕には見えない」
そう言って涙を流す彼女に頭を下げた
「チャンミン···書類」
俺がチャンミンに声を掛けると軽く頷き彼女の横を通りソファに座ると離婚届に書き始めた
彼女は呆然とチャンミンを見つめている
「イヤよ···私は書かない···離婚なんてしない
チャンミン···あなたを愛してるの
初めてなの···本気で好きになれたのは貴方だけ」
「貴女は何人の男性にその台詞を言ってきましたか?」
「え?」
キュヒョンの驚いた声
「ユノさん···どう言う意味···え?···もしかしてっ···」
「嘘じゃない!!」
彼女はそう叫びながらソファに座ってるチャンミンに向かって来る
手には光るもの
「うわっ!!···チャンミン!!」
キュヒョンの声に俺は咄嗟にチャンミンの前に身体を入れた
ドンと身体がぶつかったと同時に身体が熱くなってくる
遅れて身体中に走る痛みに俺は顔を歪めた
「チョン···さん」
目を見開いているチャンミンと視線が絡まる
力が入らなくなってチャンミンに身体を預ける格好となった
俺を支えるチャンミン
「お前っ···!!」
キュヒョンが彼女に詰め寄る
「今度こそ傷害で」
「待て···」
「ユノさん!!···」
「離婚届にサインするんだ···チャンミンと離婚するなら警察沙汰にはしない···」
「は?!···何言ってんすか!!」
キュヒョンの声が病室に響く
「ユノさんまでこんな事なって···黙ってろって言うんすか!!」
「大丈夫だから···」
とは言ったものの徐々に意識が遠のいていく
「どうしましたか」
キュヒョンの声に気付いたのか看護師が病室の扉を開いた
「チョンさんっ···そのまま動かないで」
看護師がナースコールを押して状況を説明し始める
一気に病室は慌ただしくなる
俺は意識が無くなるまでずっとチャンミンを見つめていた
チャンミンが涙を浮かべ何か叫んでいる
«ユノ»
そう叫んでいたように感じた

あぁ···身体が痛い
「んん···」
「ユノさん!!」
キュヒョン···キュヒョンの声だ
俺はゆっくり瞼を開ける
目に入って来たのは白っぽい天井
そこにキュヒョンの顔がバーンと視界に飛び込んできた
「俺のこと分かりますか?」
大きな目を更に見開いて俺に聞いているキュヒョンに小さく頷いた
「チャンミン!!···ユノさん意識が戻ったぞ!!」
チャンミン···
少しして俺の視界にチャンミンが···
「チャンミン···」
うまく声が出ない
「こんな事になってしまってごめんなさい」
心配そうな表情で話すチャンミンに向かって俺はゆっくり顔を左右に振る
「お前は何も悪くないよ」
声にならない声でチャンミンに話すと俺は瞼を閉じた
«良かったな···意識戻って»
キュヒョンの声が聴こえる
«うん···»
微かに聞こえるチャンミンの声
身体の痛みは彼女に背中を刺された事を思い出させる
幸いにも臓器の損傷は少しだったようだ
現場が病院だった事もあり緊急オペもすぐ始まったと···
ナイフが刺さった状態で運ばれたと後で聞いた
どれだけの時間が経ったかわからない
次に俺が目を覚ましたのは夜中だった
視界に入って来たのはソファで眠ってるチャンミンの姿
仰向けから横向けに寝る角度が変わっていた
今度は俺がしばらく入院か···
仕事の事もあるし色々連絡しなくちゃな
チャンミンの寝てる姿を見つめながらそんなことを考えていたら病室の扉が開いたのを感じた
コツコツとヒールの音で誰が来たのか悟った
俺と視線を合わせようと向かい合わせに椅子を持ってきて座った人物
「起こしちゃった?」
小さな声で俺に話しかける
「ちょうど目が覚めたとこ」
「ユノくんの部下から聞いた···ビックリしたじゃん」
「刺されちゃいました」
しばらく無言で俺を見つめる
「泣いたわ」
「ごめん」
「心配して泣いたのもある···でもそれだけじゃないよ」
後ろを振り返りソファで眠っているチャンミンを少し見てこっちを向く
「ユノくんの愛を感じたの···ユノくんが身体を張って守りたいと思える人と出会う事ができたんだって
あの人にも報告してきた···そしてユノくんを見守ってねってお願いして来たから」
そう言って微笑んでいる
「勝負に出たのね」
「まぁな···」
「ユノくんらしい···だけど命は大切にしないとね」
「分かってる···悪かった」
俺の話を微笑みながら聞いている
「で···もうケリは着いたの?」
「多分···明日詳しく聞いてみるよ」
「あれは?···まだなの?」
俺は頷く
「そっか···そうだよね」
「退院したらその足で行ってくるよ」
「そうね」
腕時計を見つめ席を立った
「明日も早いし帰るわ」
「忙しいのに悪かったな」
「彼···大丈夫?」
チャンミンを見つめながら話す
「大丈夫···俺が守るよ」
「それはごちそうさま···守るにも先ずは身体治さないとね」
「うん」
「お大事に···と···お幸せに···かな」
そう言って病室を出て行った
静寂の時間
眠れなくなった俺は夜が明けるまでチャンミンを見つめながら過ごし朝を迎えた

チャンミンの目がうっすらと開いた
視線···合ってるよな
俺はしばらくチャンミンを見つめていたんだけど
「チャンミン···」
小さな声でチャンミンの名を呼んでみるとチャンミンの身体が少し揺れた
やっぱ起きてた
「おはよう」
俺の声にチャンミンは身体を起こす
「おはようございます」
そう言うと俺の傍に置いてある椅子に座って俺を見つめる
「傷···痛いよね」
そう呟くチャンミンを俺はジッと見つめる
「あの···」
「なに?」
俺は視線を外さず答えると
「視線が痛い···」
見つめ続ける俺に顔を赤らめながら抗議してきたチャンミン
「可愛いな」
俺の言葉に益々顔を赤らめる
「リハビリ手伝ってくれるよな?」
「もちろんです」
チャンミンはそう言って頷く
「じゃあ···よろしく」
そんな話をしているとコンコンと扉をノックする音
「チョンさん···おはようございます」
チャンミンの執刀医だった先生が病室に入ってきた
「チョンさん···調子いかがですか?」
傷口をチェックしながら先生が話す
「痛いですけど仕方ないですよね」
俺は先生の診察を受けながらそう答えた
「そうですね···幸いにも臓器の損傷は少しだったので後は日にち薬になります
チャンミンさんより傷は浅いですし回復次第では退院も早くなりますよ」
「そうですか···じゃあリハビリ頑張らなくちゃですね」
「そうですね」
先生は微笑みながら頷く
「あ···チョンさんのご希望通り警察には届けてはいませんから」
「ありがとうございます」
先生は頷いている
「では予定通り今日から少しずつリハビリ始めてください
あとチャンミンさんですがご事情も存じ上げておりますので
チョンさんが退院されるまで寝泊まり自由にしてください」
「ありがとうございます」
俺は先生にお礼を言うとチャンミンを見つめた
「良いよな?」
俺の声にチャンミンは頷く
「ではお大事に···何かあればいつでも呼んでください」
そう言って先生は病室を出て行った
「チャンミン···」
俺がチャンミンを呼ぶとチャンミンも俺を見つめ視線が合う
「どうなったのか聞かせてくれる?」
そう言った俺にチャンミンは頷いた







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2018/08/07 (Tue) 08:43 | # | | 編集
と☆☆ゃみさんへ

と☆☆ゃみさん、こんばんは(^ω^)
PLANET~TVXQ~へようこそお越し下さいました☆
またです💦
なーんでそんなん持ってんだー!!ってツッコミ入れたくなりますよね💦
ユノもチャミも出来るだけ彼女の傷が深くならないようにしている感じです
キュヒョンは「はぁ?!」なテンションですが(笑)
と☆☆ゃみさん
いつもコメント下さりありがとうございます!!
1話1話どう感じて読んで下さっているのか知ることが出来て嬉しいです
ラストスパート頑張ります!!
と☆☆ゃみさん
コメント下さりありがとうございました✨

2018/08/08 (Wed) 01:09 | あっこ・x・ #- | URL | 編集

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