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Platonic Love~38.

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38.






遠くから聴こえる着信音
段々と頭が冴えてきて着信音がより鮮明に聴こえてきた
時計は朝4時を過ぎたぐらい
スマホに表示されているのは«公衆電話»
公衆電話からなんて滅多に掛かってこないから電話に出るべきか···一瞬躊躇する
まぁ···知らない人なら切れば良いし
「はい···」
警戒しつつ電話に出てみた
«こんな時間にすみません»
電話越しに聴こえるのは俺の知っている声
«まだ寝てましたよね···すみません»
「いや···大丈夫だよ」
そう返事してからしばらく無言になった
「チャンミン?」
«はい»
切れたかと思って名前を呼んだ
「おはよう」
«おはようございます»
「どうした?」
俺は身体を起こしベッドの上に座る
«スマホが手元になくてチョンさんの番号分からなかったからキュヒョンに聞いて掛けてます»
「そっか···キュヒョン起きてたか?」
«いえ···こんな時間に何だよってちょっとキレてました»
「起きるにしてはちょっと早いもんな」
そう言って笑うと
«ほんと朝早くすみません»
チャンミンが申し訳なさそうに話している
「俺は大丈夫だから気にしなくて良いよ」
«はい···»
「何かあったのか?」
«いえ···ちゃんとお礼言ってなかったから···言いたくて»
「お礼?」
«チョンさん···本当にありがとうございました»
「礼なんて言わなくていいから」
«言わなくていいなんてないです···»
「それよりさ···これからのこと···大丈夫か?」
少し間を置いて«大丈夫です»と答えたチャンミン
「なぁチャンミン」
«はい···»
「俺···これから直ぐ準備して病院行くからちょっと話せない?」
«今から?»
「今日は退院だしみんな来るだろ?···今じゃないと話せない」
考えてるのか沈黙の時間が流れる
「話がしたいから行くな」
俺はそう言うと電話を切り急ピッチで支度を始めた
しばらく一緒に暮らすと思っていたのが予定が狂ってしまった
今日を逃すとゆっくり話す時間を作ることは出来なくなるだろう
玄関に置いてある車のキーを手に取るとチャンミンの病院へと向かった
早朝と言うこともあってあっという間に病院に着いた
診察時間外だから入口は夜間・休日の出入口
そこで入院患者の名前と面会者の名前を記載し守衛さんに提示する
「どうぞ···こちらを首から掛けていって下さい」
«面会人»て書かれたカードを首から下げ病院へと入って行く
廊下を曲がった所にあるソファにチャンミンが座っていた
廊下に響く足音で分かったのか俺の方を向いていて目が合った
ゆっくり立ち上がろうとするチャンミンに慌てて手を差し伸べる
「あ···ありがとうございます」
俺をチラッと見てチャンミンは視線を外した
「病室戻ろう」
エレベーターで病室の階へ向かう
「すみません···こんな時間に」
ナースステーションの看護師に声を掛け病室へ歩いて行く
「時間外でしたけど通して貰えたんですね」
病室に入るとチャンミンが俺に声を掛けた
「荷物忘れてしまって取りに来ましたって説明したら通してくれたよ」
「嘘ついたんですね」
そう言ってチャンミンは苦笑いしている
「まぁな···荷物取りに来たって理由だしあまり長居は出来ないから早速話すけど···」
俺はベッドに腰掛けてるチャンミンの正面に椅子を持ってきて向かい合わせで座った
「近いですけど···」
ちょっと俯きながらチャンミンが言っている
確かに近い
もう少し距離を詰めれば唇が触れそうな···そんな距離で座ってる
それには俺なりの理由があった
記憶を失ってからのお前と話してて感じたことを俺はお前に聞こうと思ってる
「中庭で少し話したかも知れないけどお前寝ちゃったからもう一度話しとくな」
そう言って一呼吸置く
「俺とお前が出会った頃···既にお前は結婚していた···俺もだけど」
そう言って左手薬指を見せる
「俺たちは出会って直ぐに意気投合したんだけど···
お前からこの結婚は自分が望んで結婚したんじゃないことを打ち明けられたんだ
話を聞く限りお前は結婚詐欺みたいなものにあっている」
驚いた表情でチャンミンは俺を見つめた
「お前と彼女は飲み会で知り会ったそうだ
飲み会の途中でお前は彼女に誘われ外へ出たらしい
そしてアルコールに強いお前が記憶を無くし気づいた時には彼女とホテルで一夜を共にしていた
裸の彼女がお前を抱きしめ«気持ち良かった»と囁いたのをお前は信じられない思いで聞いたそうだ」
黙って聞いているチャンミンの顔を覗き込み
「お前···アルコール強いよな?」
そう聞くと静かに頷いた
「で···数ヶ月経ったある日···彼女から妊娠したから責任を取って結婚して欲しいって連絡が入る
お前はセックスした記憶も感覚も無かったが
彼女自身が処女だったって説明と陽性反応を示す検査キットの写メを信じ結婚することにしたんだ
俺としては開いた口が塞がらない展開だけどな」
俺は続ける
「言われるがままに結婚したお前に彼女から今度は赤ちゃんは育たなかったと言われる
結婚したきっかけの子どもがダメになってしまったのを機にお前は一度彼女に離婚を切り出してるんだ
だけど離婚は出来ないことを知る
本当かどうか分からないんだがお前の両親には彼女の父親が経営している貸金に多額の借金があって
お前との結婚を条件にその借金をチャラにするって話がお前の知らない所で進んでいたらしく
離婚をするなら借金返済をして欲しいと迫られお前は離婚を諦めた
この借金って話も妊娠の話も裏を取っていないからわからない···」
「両親って···」
俺はチャンミンを見つめる
「なぁ···変だと思わないか?
お前は疎遠だった両親に会いに実家へ向かったが誰もいなかったそうだ
借金してる貸金業者の娘とたまたま飲み会で出会って一夜を共に過ごす
そこから妊娠・結婚とトントン拍子に話が進み離婚したいと言えば借金を返せって···」
チャンミンは黙ったまま
「何が真実で何が嘘なのかは分からない···
でも彼女を愛して結婚したんじゃいのは真実で」
俺はチャンミンを見つめ
「お前は自分の愛する人と共に人生を歩んで行きたいって願ってたよ」
黙って俺の話を聞いていたチャンミンの頬に手を添えると身体がビクンと揺れた
「退院する日に何でこんな話をするんだって···気持ちを掻き乱すなって思うよな
お前は離婚する為に巨額な慰謝料を準備する為に身を粉にして働いて···
離婚できる条件を満たして離婚しようとしてたんだ···
その事は忘れないでくれ」
チャンミンは静かに頷いた
「話したのはそれもあってだけど···」
俺はチャンミンの頬を撫でてみる
「記憶を失ってからのお前と接してて俺···感じた···」
「な···何を」
微かに聞こえるぐらいの声でチャンミンは俺に聞く
「なぁチャンミン···
お前が今感じてる感情は記憶を失ってる期間のお前と同じ感情だと思ってんだけど」
視線を逸らそうとするチャンミンの顔を俺に向ける
「違う?」
「な···何言って」
チャンミンの唇に人差し指を当て話を切る
「チャンミン···お前は自分の気持ちに素直になって俺にぶつかってきてた」
俺は左手薬指にある物をチャンミンに見せる
「ここ気にしないでな」
チャンミンは俺の左手薬指を見ている
「プラトニック」
俺はチャンミンを見つめながらそう囁いた
「プラトニック···」
チャンミンもオウム返しに囁く
「そう···プラトニック···性別を超えた愛···」
見つめ合ったまま沈黙の時間が流れる
「お前がこの時間帯に電話を掛けてきたってのも···
お前自身何か感じているからだと思ってる」
チャンミンはピクリとも動かないでただ俺を見つめ聞いている
俺は一呼吸してチャンミンを見つめた
「こんなこと聞かされてお前は迷惑と思ったかも知れないけど
彼女と過ごす前に俺たちがどんな関係だったか知って欲しかった」
俺はチャンミンの頬に添えていた手を離す
「一旦帰ってまた来るから」
そう言うと俺は病室を後にした
この数時間後···俺は初めてチャンミンのパートナーと対面する事となる







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2018/07/26 (Thu) 01:11 | # | | 編集
と☆☆ゃみさんへ

と☆☆ゃみさん、こんばんは(^ω^)
PLANET~TVXQ~へようこそお越し下さいました!!
早朝も早朝に掛けてきました(笑)
キュヒョンにギャーギャー言われても仕方ない時間ですね(笑)
チャミは二人で話せる時間が欲しくてこんな早朝に···
非常識な時間と分かっていながら掛けてきたチャンミンにユノはユノで感じてたことが確信へと変化していく···
こんな感じでしょうか
ちょっと反則かもだけどユノは自分たちの関係やパートナーとの結婚までの経緯を話しました
チャンミンがどんな想いで結婚生活を過ごしていたのか···どうしても知ってて欲しかった
ボロボロになりながら夢のために頑張ってたチャンミン···
「待ってて」と言って出て行ったチャンミンがユノの脳裏に焼き付いて離れないのでーす
そんな想いを胸にユノはチャンミンのパートナーと初対面しますよー
次回をお待ちくださ~い☺
と☆☆ゃみさん
コメント下さりありがとうございましたm(_ _)m

2018/07/27 (Fri) 00:41 | あっこ・x・ #- | URL | 編集

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