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Platonic Love~33.

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33.







そっと病室のドアを開けるとチャンミンはベッドにうずくまっていて···泣いていた
布団に包まりそこから小さく漏れ聴こえる嗚咽
見られたくないだろう
俺は病室には入らずそのままドアを閉めて面会室でしばらく時間を潰した
記憶が戻らないことに悩み苦しんでいるチャンミンを目の当たりにして俺の気持ちは固まった
記憶を取り戻そうと精神科医の治療も受けているし結婚していた事も聞いているだろう
喪失していた時期は表面的なことだけしか先生たちもわからない
俺だって詳しくはわからない
実際どんな時を過ごしてきたのか···本人が不安に思うのは当然で···
早く記憶を取り戻したいと先生に言っているみたいだけど
焦っても仕方がない···
その時は必ず来ると俺は信じてる
「そろそろ良いかな···」
俺は一つ深呼吸して再び病室へと向かった

«コンコンッ»

「はい···」
チャンミンの声
病室のドアを開けると本を読むチャンミンの姿が現れ視線が本から俺に向くと目を見開いて固まった
「おはよう」
俺がチャンミンに声を掛けると見開いたまま小さな声で«おはようございます»と返事をした
相変わらず硬い表情
「キュヒョンが仕事で来れなくなったんで今日は俺がリハビリ手伝うから」
「···」
なんの反応もないチャンミンをジッと見つめる
「チャンミン?」
ハッと我に返った表情のチャンミン
「ありがとうございます···」
表情が硬いままのチャンミンがペコりとお辞儀する
俺はそんなチャンミンを見て微笑んだ
「あ···これ···ショップに寄って準備すれば良かったんだけど···」
そう言いながら俺はチャンミンに袋を見せ中から服を取り出した
「着替え···俺ので悪いんだけど」
ロンTをチャンミンに手渡すとジッとそのロンTを見つめたまま動かない
「着替えて」
チャンミンにそう声を掛けると俺を再びガン見して
「今?」
そう言って俺の返事を待っている
俺はチャンミンのベッドに腰掛けると
「え?···今だけど」
と答えてチャンミンを見つめた
「コインランドリーで脱いだの洗濯してくるからさ」
「すみません···じゃあ着替えます」
チャンミンは服を脱ぎ俺のロンTを手に取って着替え始める
「下着は新しいのがあったから」
「助かります···キュヒョン持って帰ったっきり持って来ないから」
「そっか···サイズ合うか分かんないけど」
チャンミンは下着を手に取りサイズを確認する
「大丈夫です」
「外に出とくな」
「はい」
チャンミンはちょっと照れた表情して俺を見ると何か言おうと口を開いて言葉を呑んだ
「ん?」
「着替え済んだらちょっと歩こうと思って」
「OK···じゃあ外で待ってるから」
俺は病室を出て廊下でチャンミンを待つことにする
「お待たせしました」
そう時間も経たないうちにチャンミンが病室の扉を開け外に出てきた
俺の服を着たチャンミン···何だか照れる
「チョンさん?」
ぽけ〜っとしてた俺にチャンミンが声を掛けてきた
「あっ···歩こうか」
慌ててチャンミンに言って歩こうとした俺
ん?
何故かチャンミンが突っ立ったまま歩こうとしない
「どうした?」
チャンミンは黙ったまま俺を見つめてる
「ん?···持てよ」
俺は腕を出してチャンミンを見つめる
「まだ一人で歩くのは危ないだろ?」
赤くなるチャンミンに俺は嬉しくなる
「照れんなよ···リハビリじゃん」
そうチャンミンに言って腕を組みやすいように大きく腕を出すと
「じゃあ···失礼します」
赤い顔しながらチャンミンが腕を絡めて来た
「歩くよ」
「はい···」
俺たちはゆっくり歩き始める
日数も経ってるし始めのヨタヨタ歩きからだいぶ歩けるようになっていた
「これまで結構歩いた?」
「そうですね···早く日常取り戻したいのもあったけどキュヒョンが厳しいから歩いてます」
「なるほどな」
俺はそう言って笑った
歩けるようになったと言ってもまだまだで途中で休みを取りながら歩いている
病室の階を何周か歩いていた途中ナースステーションの前を通った時に俺は足を止めた
「すみません」
声を掛けると中にいた看護師が顔を出して腕を組んでる俺たちを見て黄色い声を出す
「キュヒョンさんよりチョンさんと歩いてる方がお似合いですね」
「お似合いらしい」
チャンミンに話を振ると顔を赤らめた
この仕草···まさにチャンミンだなって隣でマジマジと見つめる
「歩くリハビリしてるんですけど下の階とか行っても大丈夫です?」
「ご本人が大丈夫でしたら···」
俺はチャンミンを見つめる
「チャンミン中庭行こうか」
「中庭?」
「中庭あるんだよ···行ったことないだろ?」
チャンミンは頷いている
「決まり」
俺はチャンミンにそう言うと
「じゃあ下降りてきますね」
看護師に声を掛けエレベーターで1階まで降りた
歩いていたらチャンミンが急に立ち止まった
俺は驚いてチャンミンを見つめる
「どうした?」
「男同士で腕組みながら歩いてるの···変じゃないかな」
俯きながら小さな声で話すチャンミン
「誰も俺たちなんか見てないよ」
俺は笑いながらチャンミンに話す
「だって···見てるじゃん」
周りを見てとジェスチャーで俺に伝えてきたからチラッと周囲を見てみると
まぁ···確かに見てた
「気にすんな」
そう言って俺はチャンミンを連れて中庭を目指す
「あ~···気持ちいいな」
病棟から中庭に出た時に爽やかな風が吹いた
チャンミンを見ると目を閉じ風を感じていた
「どうだ?···外の空気は」
「塀の中に居た人みたいに言わないで下さいよ」
「何だよそれ!!」
チャンミンの返しに俺は大笑いする
「でも···チャンミンらしいよ」
そう言うとチャンミンはハニかみ
「歩きますよ」
そう言って俺の腕をギュッと掴んでゆっくり歩き始めた
「外は気持ちいいだろ?」
俺がチャンミンに声を掛けると俺をチラッと見たけどそのまま何も言わず歩いている
「変な意味じゃなくて」
俺がそう言うとチャンミンは頷いて
「気持ちいい···」
そう言って空を見上げた
緊張した表情から本来のリラックスしたチャンミンの表情へ変わって来たのを感じる
俺はベンチを指差し
「少し休もうか」
そう言ってベンチに腰掛け休憩する事にした
穏やかな時間が流れる
「なぁチャンミン···」
チャンミンに声を掛けるとチャンミンは俺と視線を合わせた
「お前が記憶を喪失している時期に俺はお前と出会ってるんだけど···」
チャンミンは頷く
「俺とお前との出会い···話してもいいか?」
「聞きたい···」
チャンミンは俺を見つめたままそう答えた







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2018/06/24 (Sun) 14:30 | # | | 編集
と☆☆ゃみさんへ

と☆☆ゃみさん、こんばんは(^ω^)
PLANET~TVXQ~へようこそお越し下さいました!!
あぁ~···久しぶりに二人だけの世界で嬉しいです(笑)
緊張してる感じ···
そうですと☆☆ゃみさん!!
緊張してますー
伝わってて嬉しいです😄
どこまで話すか···どうしましょ!!
うんうん!!
と☆☆ゃみさん···それな!!(笑)
禿同したところでコメ返終了いたします(笑)
と☆☆ゃみさん
コメント下さりありがとうございました☺

2018/06/25 (Mon) 01:42 | あっこ・x・ #- | URL | 編集

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