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Platonic Love~31.

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31.






「すみませんって···そんな他人行儀な言い方すんなって」
キュヒョンがチャンミンに声を掛けている
「麻酔もまだ完全に抜けてないしぼんやりとしかやり取り出来ないのかも知れないな」
俺がそう呟くとチャンミンが俺の方を向いてジッと見つめてきた
何も言わずただジッと···
俺もチャンミンを見つめ返す
お前のこんな姿を見ることになるなんて···
「なぁチャンミン」
キュヒョンがチャンミンに声を掛けても俺を見つめている
聞こえてないのか?
キュヒョンに呼ばれていることを俺が表情で知らせても俺を見つめたまま動かない
「こんなボーッとするもんなんですかね···」
キュヒョンは心配そうにチャンミンを見つめている
「なぁチャンミン···」
再び名前を呼んだキュヒョン
今度はゆっくりとキュヒョンの方を向いた
「痛っ···」
顔をしかめながらチャンミンが小さく呟く
「痛いか?···痛いよな···でも明日から歩く練習するぞ」
キュヒョンがチャンミンに話し掛けるとチャンミンはキュヒョンを見つめながら
「僕···いま何処にいるんですか」
ポツリと呟いて視線をキュヒョンから天井に移した
「病院だ···お前は負傷して病院に運ばれたんだ」
「運ばれ···た?」
「そっか···お前救急車が来る前に意識失ったからな···分かんないよな」
キュヒョンはそう言うと運ばれるまでの話をし始めた
「俺はお前の奥さんに呼ばれてお前ん家に行ったんだけど···覚えてるか?
部屋に入ると奥さんとお前がテーブル挟んで座ってた
俺が来るなんて知らなかったお前は驚いた表情してたよ
奥さんがその場でお前が浮気してるんじゃないかって俺に聞いてきたんだけどさ
俺はお前が浮気してるって感じなかったし俺たちそんなめちゃくちゃ会ってた訳でもないから解んないじゃん?
浮気してないんじゃないかって答えたんだけどさ···
今聞く事じゃないって分かってるけど···」
そう前置きしてキュヒョンは小声でチャンミンに聞く
「お前···ホントに浮気してないよな?」
「···」
病室に沈黙が流れた
「その沈黙···マジで浮気···」
キュヒョンは何かを思い出したかのように話を切った
「お前···もしかして色々覚えてない···とか?」
ポツリと呟くとチャンミンをジッと見つめ恐る恐る
「覚えてないとかないよな···おい···俺は誰か分かってるよな?」
キュヒョンが自分を指差してチャンミンに聞く
キュヒョンを見つめ黙ったままのチャンミン
「チャンミっ」
「キュヒョン···」
チャンミンが被せ気味にキュヒョンの名前を言った
「キュヒョン···だよね」
「お前っ···覚えてんじゃねーか!!」
キュヒョンが嬉しそうに声を掛ける
「他人行儀な言い方···気に入らないんだけど」
チャンミンは黙ったままキュヒョンを見つめ
「ボーッとしてたから」
そう小さく呟いた
「そっか···」
キュヒョンは穏やかな表情でチャンミンに返事すると
「自分の名前は分かるか?」
そう言ってチャンミンを見つめた
「チャンミン···シム・チャンミン」
キュヒョンは頷く
「OK···じゃあチャンミン···お前結婚は?」
チャンミンは首を左右に振る
「独身?」
小さく頷くチャンミンをキュヒョンと俺は見つめる
「じゃあさっきの話はちんぷんかんぷんだよな···」
キュヒョンは呟いている
「この人誰か分かるか?」
キュヒョンが俺を指さすとチャンミンが俺をジッと見つめ首を左右に振った
そんなお前を見て俺は正直ショックを受けた
それはキュヒョンも同じだろう
「そっか···まぁ···今はゆっくり休んでさ···明日からのリハビリに備えてくれ」
そう言うとキュヒョンが外に出ようとジェスチャーで俺に知らせてきた
「じゃあチャンミン···明日な」
キュヒョンが病室の外へ出るのをチャンミンはジッと見つめている
「チャンミン」
俺は今日初めてチャンミンの名前を呼んだ
チャンミンは俺の声に反応して俺と視線を合わせる
「明日···また来るな」
チャンミンに言うと俺をジッと見つめてたチャンミンの瞳に涙が溜まっていくのが分かった
「忘れてしまってすみません」
震える声で俺に呟く
「大丈夫···お前は必ず俺を思い出す」
俺はそう言うとチャンミンに微笑んでみせる
«ありがとうございます»と小さな声で答えたチャンミンを病室に残し俺は病室を出た

病室を出た俺とキュヒョンは待合室の椅子にしばらく無言のまま座る
「ヤバいですね···記憶失くしてるじゃないですか
いつからの記憶を失っているのか分かった気がします」
キュヒョンはそう言うと俺を見つめる
「俺の事を覚えていて結婚は覚えていない···そしてユノさんも···あっ···先生!!」
ちょうど執刀医が通ったのに気付いたキュヒョンが先生を呼び止めた
「チャンミンなんですけど···記憶を失ってるようです」
先生はキュヒョンの言葉に頷くと後で話を聞かせて頂きますと言って他の患者さんの病室へと向かった
「ユノさん···チャンミンが結婚してた事を覚えてないなら離婚の話なんて進まないですよね」
キュヒョンが俺を見ながらそう話す
「思い出す可能性もあるし様子を見るしかないな」
俺がそう言うとキュヒョンは頷く
「慰謝料が準備出来たから離婚して欲しいって···アイツが言ったら奥さんキレちゃって
刺したんです···離婚なんてしないって言いながら···さっきも言いましたっけ」
キュヒョンが俯きながら小さな声で言った
「チャンミン···本気で離婚する気だったんですね···
あの慰謝料の額を準備したんですから···普通じゃ無理
どうやってあの慰謝料の額を準備したのか聞きたかったのにな···」
キュヒョンは拳をパンパンと叩いている
「これも前にボヤいたな···」
キュヒョンは落ち着かない様子だった
「シムさんのご友人ですよね?」
看護師が声を掛けてきた
「はい」とキュヒョンが返事をすると執刀医の部屋に通された
「お待たせ致しました」
執刀医と執刀医の隣にも医師が座っている
「どうぞお掛けください」
執刀医に促され椅子に座った俺とキュヒョン
「こちらは精神科医の先生です」
執刀医から紹介された医師が頭を下げる
「手術は上手くいっています···順調に行けば10日ほどで退院出来ると思います
ただ退院には条件がつきます···それは精神科医の先生から」
執刀医はそう言うと隣に座っていた医師が話し始めた
「明日からリハビリとカウンセリングを始めていきますが···シムさんは記憶の一部を喪失していると···」
「はい···僕の事は覚えていましたが結婚していたことや彼の事は覚えていませんでした」
キュヒョンが先生に説明する
「彼はチャンミンが結婚後に知り合った友人なんです」
「なるほど···」
先生はカルテにペンを走らせる
「数ヶ月前に僕と彼でチャンミンに会ったんですが···
離婚に向けてだったんでしょう···慣れないホストクラブで働いていました
高額な慰謝料を請求されてたんです···その為に頑張っていたんだと思います
慰謝料を準備できたようで離婚の話を奥さんとしていました
僕はその場の立会人みたいな感じでチャンミンの家でその場面を見届けていました
そして僕の見てる前でチャンミンは奥さんに刺され意識を失いました」
「状況はわかりました···
いつ頃から不仲になっていたのでしょう」
先生の質問にキュヒョンは首を傾げる
「奥さんの話はしたことなかったんで···」
「そうですか···
奥さまに刺された事に対するショックで一時的に記憶を喪失している可能性と···」
先生がもう一つの可能性として説明する
「結婚している時期の記憶を喪失している事から
シムさんの中で結婚が思い出したくない出来事になっていて記憶を喪失しているか···」
「先生···チャンミンは離婚を望んでいました
俺は後者説が濃厚だと思います」
「焦らず明日から少しずつやっていきましょう」
「そうなんですけど···まだ離婚は成立していません···記憶を戻して早くチャンミンをラクにさせてやりたいです」
キュヒョンは悔しそうな表情で先生に話す
「ご友人であるお二人の支えが必要不可欠です···協力よろしくお願いします」

「明日からですね···」
キュヒョンと俺は先生の部屋を出てチャンミンのいる病室の前に来ていた
「そうだな」
「ユノさん···お辛いでしょうが」
「大丈夫」
俺はそう答えてキュヒョンを見つめた
「辛いのはチャンミンだから」
「そうですね···」
しばらく無言になる俺たち
「お前仕事あるだろ?···来れないんじゃない?」
「有休使います···ユノさんは大丈夫ですか?」
「俺も時間作るよ」
「あ···ユノさん多忙ですし無理しないで下さいね···がっつり俺チャンミンの傍にいますから」
「頼もしいな」
キュヒョンがドヤ顔して俺を見る
「一先ず今日は帰りましょう」
そう言ってエレベーターへと向かうキュヒョンの後に俺は続いた






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2018/06/13 (Wed) 18:27 | # | | 編集
と☆☆ゃみさんへ

と☆☆ゃみさん、こんばんは('ω')ノ
PLANET~TVXQ~へようこそお越し下さいました!!
お久しぶりです<(_ _)>
展開の読めちゃうお話になって参りましたので~💦
この先楽しく読んで頂けるかナゾではありますが
想いのまま表現していきまーす
ユノのセリフかっこ良かったですか?
そうでしょ!!
そう思って頂けて嬉しいです!!
あっこも萌えたんで(笑)
ほんで?
まだまだ続いて欲しいっすか?
えー(;´Д`A ```
そろそろ終わるー(笑)
途中でほっちらかしてるお話も気になるんで終わるのん許してちょ♡
と☆☆ゃみさん
いつもありがとうございます(*‘ω‘ *)
コメント下さり有難うございました!!

2018/06/14 (Thu) 00:13 | あっこ・x・ #- | URL | 編集

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