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Pitfall-45.

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45.







チャンミンがイタリアに経ってから俺は仕事に打ち込んだ
お互い仕事が忙しくて会えない時期なんだと言い聞かせ日々過ごしてきた
身体に欲が溜まればチャンミンを想って欲を吐き出すし女が欲しいなんて思うこともなかった
「俺って健気…」
抜いた後に呟く俺の言葉
何回言ってきただろう
俺がこんなになるなんてな…
戻ってくるかもわからない人を想い続けてる
しかも相手は妻帯者
「子ども出来てたらどうしよう…」
子どもが出来てたら俺は諦めるしかない
子どもを悲しませるのは俺の生き方に反するから…
そんな不安を抱えながら過ごしてきた
そんな時に一本の電話が入る
スマホの画面に表示された名前…チャンミンの上司だった
俺はスマホをタップして電話に出る
「もしもし…」
「ユノー!!…お前いつまで俺を待たせるつもりなんだ!!」
チャンミンの上司の絶叫にスマホを耳から少し離す
「え?」
俺のこの返事に更にテンションが上がってしまったようで
「あの日お前言ったよな…また連絡しますって…
俺はずーっと待ってんだぞ!!」
上司さんの涙混じりな絶叫
連絡しますって……あっ!!…思い出した!!
串カツ屋で俺言った!!
「すみません!!」
「お前~…チャンミン居なくなって俺との縁を切ろうとしてんじゃねぇか?」
これは酔ってるのかな…絡んできてるよな
後ろがザワザワとしてる…ってことは
「上司さん…今どちらです?」
「チャンミンがいなくなって…ユノが相手してくれると思ってたのに……」
「もしもしー!!…今どちらなんですかー!!」
大きな声で言ってみたけど上司さんは俺の話を聞いてなさそう…
だってすすり泣く声が聴こえるから
「もしもし?」
俺の絶叫が音漏れしたのか知らない声が話しかけてきた
「もしもし?」
俺は返事する
「あ~…すみません…上司が悪酔いしちゃって」
なんだ…部下と一緒じゃん
「チャンミンの話になった途端にこんななっちゃって」
飲みに来てたんだな
「貴方はチャンミンの仕事を引継ぎされた方ですか?」
「はい…」
「そうでしたか…私は以前チャンミンと上司さんと飲んだことあって…
それ以来上司さんとは仲良くさせて頂いてました
最近仕事が忙しくてなかなかお目にかかれずにいたんです…」
「ユノさんですよね…お名前は上司から伺ってます
どうしてるかな~ってよく言ってますよ」
そう言って笑っている
「楽しく飲んでたんですがチャンミンさんの話になってから悪酔いしちゃって…
全然誘ってくれないってユノさんに飛び火したようです」
「あはは…」
俺は苦笑いする
「悪酔いは大変でしょう?
泣き上戸だし…今から向かうんで場所教えて下さい…交代しますから」
店はやっぱり串カツ屋
俺は急いで串カツ屋に向かった

ガラガラっと扉を開けると店員が俺を「こっちこっち」と手招きする
一番奥のカウンターで啜り泣く上司さんとその隣で困り顔な部下がいた
「遅くなりました…チョン・ユンホです」
困り顔な青年に話しかけると安堵した表情で俺を見つめ立ち上がる
「ユノさん…私はチェ・ミンホです」
「ミノって呼んで良いですか?」
俺の言葉に「もちろんです」と笑顔で話す
俺はミノとガッチリ握手した
「色々大変でしたよね…企画はうまく行きましたか?」
「何とか…でも本当に大変でした…ヒョンが抜けた穴は大きくて」
苦笑いするミノを見つめ大変だったのが伺える
「上司さんは俺が引き受けるんでミノは帰ってゆっくり休んで…」
俺の言葉に嬉しそうにする
「すみません…お言葉に甘えます」
ミノは上衣を着ると店を出て行った
俺はミノが出ていくのを見届けると上司の隣に座る
「お久しぶりです…ユノです」
上司の背中をトントンとして声をかけるとチラっとこちらを向いて二度見した
「ユノ!!」
そう叫ぶと俺の肩をガンガン押しまくる
「何で電話くれないんだよ!!」
上司は文句言いながらも嬉しそうに叫んでいる
「すみません…企画部はチャンミンが抜けて大変だと思って…俺は仕事に明け暮れてました」
俺の言葉に「ホントか~?」と顔を覗き込んでくる
「本当に…仕事しとかないとチャミロスの感情に呑まれそうで…」
「そうだよな…俺もだ」
上司はシミジミって表情で頷く
「企画は大変だったけど気を紛らわす事は出来たかな…考える暇ないくらい忙しかったから…
でもアイツがいたら良かった話なんだ…」
さっきのテンションからたちまちダダ下がる上司
「チャンミンさ…向こうで頑張ってるようで少しずつ業績が上向きになりそうなんだと
何事にも努力を惜しまないチャンミンだからな~…」
「そうですね……」
俺はチャンミンがパソコンに向かい仕事をしていたあの日をボンヤリと思い出していた
「頑張ってるのは会社にとってはプラスなんだが…
俺は異動を聞いた時の納得いかないチャンミンの表情が忘れられない
奥さんのやり方に驚いたよ…
聞いた話では奥さん自らイタリア希望したらしいじゃん
しかも全くジャンル違う部署らしくてさ…みんな首を傾げてたらしい
まぁ実績のある優秀な人材のチャレンジの申し出を断れなかったんじゃないか?」
「俺が…」
「え?……なんだユノ」
俺は上司を真っ直ぐ見つめた
「俺が原因なんです」
「お前が原因?」
うんと頷き小さく息を吐く
「企画部にご迷惑をおかけする事になって…すみません」
「何でユノなんだ?」
上司はサッパリわからないって表情で俺を見ている
「実は……」
「実は?」
「原因はきっと俺とチャンミンの関係なんです…」
上司は身をかがめる
「それってヤバい系?…ユノ…お前奥さんと?」
「まさか…でも半分正解」
「はぁ?」
上司は間抜けな声をあげる
「さっき俺とチャンミンって言ったでしょ?」
「……」
しばらくの間フリーズした上司

ガタンッ
「わっ…」
急に電池の入った人形みたいに動き出した上司に俺は驚く
俺をマジマジと見つめる上司
「つまりアレだよな…」
「はい…アレです」
しばらくの間腕組みをしてフリーズしてた上司は独り言のようにポツリ
「お前とチャンミンはアリだな」
そう言って俺を見つめポンと俺の肩に手を置く
「なるほどな…急な異動にちょっと納得できた」
そう言って笑った
「奪えそうだった?」
「奪ってましたよ」
俺の返事に上司は口笛を吹いた
「でもチャンミンは既婚者…イタリアに行ってしまいました」
俺は溜め息をついて天井を見上げる
「まぁ…状況は厳しいな」
俺は頷く
「なんかな…今回の件で奥さんにはあんまり良い印象持てなくてな…
こんな事情があるとは知らなかったけど」
そう言って笑いながら俺をチラっと見る
「イタリアでのチャンミンの様子は知りたいか?」
「元気でやってるか聴けると嬉しいです」
「じゃあ何かあったら情報提供して差し上げよう」
「有難うございます」
俺は深々とお辞儀すると上司は両手を広げ伸びをした
「って事でたまには俺に付き合ってくれ…こんなに日を空けない程度に」
上司はそう言って俺の背中をパンパン叩いた
「チャミロス同盟結成ですね」
俺がそう言うと「そうだな」と笑う上司
「あぁ~…今日はよく飲んだ!!…帰ろっかな」
「はい」
会計を済ませ俺はタクシーを拾う
「ユノ…会えて良かった…またな」
上司がタクシーに乗り込んでコチラを見て軽く手をあげる
「はい…俺も会えて楽しかったです」
会釈して車から離れるとタクシーが動き出し走り去って行く
俺はタクシーを見届けると車を止めていたタイムズへと向かった
俺も久しぶりに楽しかったな…
お前と会えない日々を俺はこうして過ごしてきた

そんなある日チャンミンの上司からメールが入る
「ユノ…グッドニュースとバッドニュースだ」
俺は直ぐに上司へ電話した
「早いな…ちゃんと仕事してたのか?」
上司が笑いながら話す
「時間見てくださいよ…昼飯の時間に敢えて連絡してきたんでしょ?」
「あはは…正解」
「で…さっきのメールなんですけど」
「会って話すよ」
「わかりました…じゃあ…串カツ屋ですか?」
上司はう~んと唸ってから居酒屋を指定してきた

仕事を済ませ居酒屋へと向かう
ドアを開けると上司さんがよく利用している個室へと通された
「まだお着きじゃないです」
「わかりました」
俺は個室に入って上司を待った






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