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Pitfall-41.

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41.




「では宜しくお願い致します」
「こちらこそ宜しくお願い致します」
俺は商談相手と握手をしその場で見送る
ここはカフェ
仕事が終わりカフェで休憩を取る事にした
「ふぅ……」
書類を鞄へ直しながらマナーモードだったスマホの着信履歴を確認する
俺は履歴を眺めながら軽く溜め息をついた
「どうなってんだよ」
あれから全くチャンミンから連絡はない
まぁ…チャンミンから連絡なんてあの日しかなかったんだけど
かれこれ二週間は経っている
仕事でミスったって言ってたけど俺に連絡する暇もなく処理に奮闘中なのか?
「LINEぐらいできるだろ…」
俺はポツリと呟いた
こっちから連絡もしたいけどあの様子じゃ取りづらい
俺を求めるほどの精神状態だったチャンミン
俺はお前に会いたい
そんな事を考えてたからか目の前に人がいたなんて思いもしなかった
「こんにちは」
声をかけられて初めて気配を感じて顔を上げた
俺は意外な人物の登場に直ぐに返事が出来ない
「驚かせちゃいましたね」
にこやかに微笑む彼女に軽く会釈する
「そうですね…ビックリしました」
「お仕事中ですか?」
彼女はテーブルにあった手帳をや書類を見つめながら話す
「いえ…さっきまで打ち合わせをしてましたがさっき終わって一息ついてるところです…」
俺は気になって聞いてみる
「あなたこそどうしたんです?」
ここは生活圏外な筈なんだ
だから俺は驚いた
「仕事お休みを頂いてるんでショッピングに…
ここを通った時に偶然ユノさんを見かけたから」
「そうですか…」
そう話すけど彼女からは偶然俺を見つけてここに来たって雰囲気は感じられない
なんか臭うな…
「ここ…お時間あるんでしたらどうぞ」
椅子を指して言うと
「良いんですか!?」
彼女は嬉しそうに向かいの席に座った
俺は手帳と書類を鞄にしまう
「メンバーに見られたら怒られちゃうな」
そう言って辺りを伺う素振りを見せる
俺は近くの店員に「オーダー」と言って呼んだ
「何か飲まれます?」
「じゃあ…ホットにします」
「俺はカフェラテで」
店員はメニューを復唱して離れていった
「唯でさえチャンミンがユノさん独占して怒られてるのに…夫婦揃ってなんて…ねぇ」
彼女は申し訳ないって表情で僕に話す
「俺は気にしないですけど…みんなチャンミンが大好きだから弄られるんだよな」
「ほんとに」
彼女は笑いながら水をひと口飲んで話し始めた
「チャンミンはメンバーから愛されてます…
困ったことに女性だけに留まらず男性にも好かれるんです…」
言い終わった彼女の表情は先程とは全く違っていて…
なんて言うか…目の色が変わったような気がする
「妻としては大変です」
「同性に好かれるって良い事だと思いますけど」
俺はやんわり微笑む
「普通に好かれるなら問題ありません」
まだ話すような素振りをしたが彼女は言葉を飲み込み外を眺めた
静かな時間が流れていたが外を眺めてた彼女が視線を俺に移した
「恥ずかしい話なんだけど」
そう言って彼女は話し出した

「結婚してから…もしかしたら結婚する前からかもしれないわね…」
ちょっと考える仕草をしてから俺をみる
「チャンミン…私に触れなくなりました…
まぁ…抱きしめてくれたりキスしてくれたり…それぐらいはしてくれるんだけど」
俺はジッと彼女を見つめながら話を聞く
「気が付いたら…私との夜を怖がるようになってた」
彼女は一呼吸置く
「私を抱かなくなったの…」
そう言って俺と視線を合わせた
「そんなプライベートな話…俺に話して大丈夫なんですか?」
彼女は表情も変えず俺を見てるだけ

「お待たせいたしました」
注文したコーヒーとカフェラテが来ていったん話を中断する
「ありがとう」
店員が去って行くと再び彼女は話し始めた
「何度も抱こうと努力してくれたわ…でも…チャンミンの身体は私を拒むの…」
「セックスレス? 」
俺がこんな質問してるなんて滑稽だなって思いながらも聞くと彼女は首を横に振る
「セックスレスとは言い切れないの…
セックスレスって相手やセックスそのものに興味なくなる事ですよね…
チャンミンは違うの…だって何度も謝ってた…抱けなくてごめんって…」
チャンミンの顔が浮かぶ
「それって抱きたいって事だし」
彼女は軽くため息をついて再び話し出す
「私への愛は感じらるし…抱けなくなって悩んでいたし…
彼…病院にだって通い始めてくれて」
俺をジッと見つめながら話し続ける
「お医者様にどう言われたのか聞くんだけど
チャンミンは詳しく話そうとしないから自分で調べてみたの」
「そうですか」
「抱けなくなる要因は精神的な事が高いんだそうです…
結婚前まで私とチャンミンは普通にセックスしてきたし何度も身体を重ねてきました
振り返ってみれば勃たなくなったのは結婚後…もしくは結婚式より少し前からかも知れない」
そう言ったっきり話さなくなった

この女……

「きっと何かが邪魔してると思ったの…
チャンミンの心を乱す人がいるんじゃないかって…」

気付いてる

黙ってる俺を見つめながら少し微笑んだ彼女
「だいたいの見当はついてます…チャンミンの様子をみてたら分かりますから…それに…
初めて会った日…その人の眼を見て気付いた…チャンミンに欲情してる…驚いた…まさかって…」
ランチで偶然会った日のことを話しているのがわかる
「チャンミンを見つめる瞳がただならぬ関係になるんじゃないかって私に予想させた」

「結婚式の時も…ずっと私は様子を見てたの…
今思えば結婚式が失敗だったわね」
彼女は「きっとそうね…私が馬鹿だった 」と独り言を呟く
「メンバーがどうしても呼びたいって言ったのを何がなんでも断るべきだったわね
ブーケトスでチャンミンてば表情を一変させたわ…
あの時はまだチャンミンも理性があったから来たことを喜んでは無かった」
「むしろ戸惑ってたでしょう?」
彼女は同調して欲しいかのように俺を見る
「私はチャンミンを信じたかったし彼も拒んでたと思うの
それが…段々私とのセックスを避け始めた
何故かはカラオケで決定的だった…衝撃的だったわよ…
私とのデュエットでは心ここにあらずなのに…
貴方とのデュエットを気持ち良さそうに歌うチャンミンを観てられなかったし聴いてられなかったわ…
チャンミンの心まで奪っていく…あんなに愛してくれていたチャンミンなのに…」
俺を見つめたまま離さない
俺も彼女の視線を受け止める

彼女は不敵に微笑む
「それでも…私の誘いを拒むことなく抱こうとしてくれた…
罪悪感でもあったんでしょう…健気に頑張ってたわ」
彼女は笑いながらコーヒーをひと口飲む
「私の身体で反応しないし…
チャンミンに溜まった欲を吐き出してもらおうとチャンミンのを口に含もうとしたら…やめろ!!って凄い剣幕で怒ったの…
酷いと思わない!?気持ち良くさせてあげようと思ったのにね…」
「貴女じゃ無理なんじゃないかな」
俺が彼女にそう言うと飲んでいたコーヒーカップを荒っぽく置いた
「自分なら気持ち良くさせられる?…それともシてもらってるのかしら?」
「どっちもだよ」
彼女が俺の言葉に息をのむのが分かった
「私の夫は貴方の性癖によって汚されてしまった…
悩む夫を私はこれ以上黙って見てられない」

「夫を返して頂きます」
「貴女こそ手放したらどうなんです?」
彼女は俺の言葉に驚く
「手放すのは貴方でしょ?…もう会うこともないんですから」
会うこともない?
俺が驚いた様子に彼女は微笑む
「チャンミンから聞いていないんですか?
あなたの匂いを体中に纏わせながら帰って来たのに…話してないの!?」
彼女はクスクス笑う
「そろそろ帰らなきゃ…さよならユノさん」
彼女は満面の笑みで店を後にした





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